講演3
これからの社会を生きる子どもたちに
ー生成する物語と保育実践との豊かな出会いー
加藤繁美
名古屋大学大学院教育学研究科修了
山梨大学教育人間科学部教授
専門は保育実践論、保育・幼児教育制度論
■著書
『対話的保育カリキュラム』(ひとなる書房)
『子どもへの責任』(ひとなる書房)
『子どもと歩けばおもしろい』(小学館)
子どもたちが生活し、活動する空間は「物語」で満ち溢れています。実際、子どもたちは日々経験する諸々の出来事の中に「意味」を見出し、そうやって自覚した「意味」と「意味」の間に「物語」を創りだしながら、毎日を生きているのです。保育カリキュラムを創造するという営みを、こうして生成する子どもの物語を仲間の物語へと発展させていく営みと考えるなら、私たちは今、一人ひとりの子どもの中に、どんな「かけがえのない物語」を紡ぎ出していかなければならないのか、具体的な実践を基に考えてみたいと思います。